1−1田中教授のハラスメントの三つの特徴
(1)学部長の地位と権力を利用したハラスメント
田中重博教授によるハラスメントは平成16年7月に同教授が人文学部長に選出された途端に開始され、平成20年7月の学部長の任期満了まで続きました。このことからもこのハラスメントが学部長という地位と権力を利用したものであることは明らかです。それらは田中教授が学部長という地位に就かなければ生じなかったハラスメントです。
(2)地位の上下関係を問わないハラスメント
第二の特徴は自分より地位が下の館山に対してだけでなく、自分より地位が上の村中に対しても攻撃の矛先が向けられるという点にあります。田中教授は裁判において「ハラスメントは地位の上の者から下の者に行われるものであるから、地位が上の村中に対する暴言はハラスメントではない」と主張していますが、地位の上下関係を問わないハラスメントは比較的珍しいと思います。
B(3)執拗性
第三の特徴はその執拗性です。下の表1は両名に対する田中学部長のハラスメントを一つにまとめた時系列表です。 この表から田中教授によるハラスメントが最初は館山に対して集中し、館山が評議員を辞めた後は対象が村中に移り、村中が中途で理事・副学長を辞任せざるを得なくなったあと、再び館山にハラスメントの対象が移行していることが分かります。学部長在職期間のほとんどがハラスメントでしめられていると言っても過言ではありません。田中学部長の両名に対するハラスメントがいかに執拗かつ異常なものであったか、この簡単な表からも明らかです。以下では両名別々にハラスメント事件の説明していきます。
1−1 村中知子へのハラスメント 1−2 館山豊へのハラスメント
表1 田中教授による村中、館山へのハラスメント時系列一覧 | |||
年 | 月 | ハラスメント事項 | 関連項目 |
平成16年 | 7 | 田中教授、人文学部長に選出さる | |
7 | 学部長引継ぎ事件 | 村中/項目1 | |
8 | 田中教授、学部長就任 | ||
9 | 村中、茨城大学法人理事・副学長就任 | ||
9 | 教授会の運営問題 | 館山/項目1 | |
平成17年 | 1 | 新カリキュラム作成問題 | 館山/項目2 |
2 | 留学生センター長人事問題 | 村中/項目2 | |
2 | 怪文書問題(1) | 館山/項目3 | |
3 | 怪文書問題(2) | 館山/項目4 | |
6 | 藤井教授問題(1) | 館山/項目5 | |
7 | 藤井教授問題(2) | 館山/項目6 | |
9 | 藤井教授問題(3) | 館山/項目7 | |
11 | 藤井教授問題(4) | 館山/項目8 | |
平成18年 | 3 | 館山、評議員任期満了 | |
3 | 田中教授が非申立人とされたハラスメント事件(1) | 村中/項目3 | |
4 | 田中教授が非申立人とされたハラスメント事件(2) | 村中/項目4 | |
4 | 田中教授が非申立人とされたハラスメント事件(3) | 村中/項目5 | |
9 | 録音テープ開示請求問題 | 村中/項目6 | |
9 | 録音テープ開示請求問題/催告書問題(1) | 村中/項目7 | |
11 | 録音テープ開示請求問題/催告書問題(2) | 村中/項目8 | |
11 | 録音テープ開示請求問題/催告書問題(3) | 村中/項目9 | |
12 | 録音テープ開示請求問題/催告書問題(4) | 村中/項目10 | |
12 | ハラスメント防止委員会問題 | 村中/項目11 | |
12 | 録音テープ開示請求問題/催告書問題(5) | 村中/項目12 | |
平成19年 | 1 | 録音テープ開示請求問題/催告書問題(6) | 村中/項目13 |
1 | 録音テープ開示請求問題/催告書問題(7) | 村中/項目14 | |
2 | 村中病気休暇(〜4月) | ||
2 | 出題ミス始末書問題(1) | 館山/項目9 | |
2 | 出題ミス始末書問題(2) | 館山/項目10 | |
3 | 出題ミス始末書問題(3) | 館山/項目11 | |
3 | 村中、理事・副学長中途辞任 | ||
4 | 各種委員任命差別問題 | 館山/項目13 | |
平成20年 | 2 | 評議員選挙問題 | 館山/項目14 |
3 | 評議員選挙問題 | 館山/項目15 | |
7 | 評議員選挙問題 | 館山/項目16 | |
7末 | 田中教授、学部長任期満了退任 |